「ゼロの焦点」を観てきた

ずいぶん久しぶりの更新になってしまった。

映画館で観た予告編が気になっていたの「ゼロの焦点」を観てきた。
松本清張原作で題名は聞いたことがあるのだが、原作も映画やドラマも観たことがなかったので、敢えて全く予備知識無しで行くことにした。

見終わった感想としては、予想以上に圧倒された。
推理ものではあるのだが、凝ったトリックなどは無い。ストーリーや登場人物の背景などにもそれほど珍しい要素は無い。だがシンプルではあるものの、ものすごく骨太感があった。

また、後半に入ってからの、主要な登場人物たちの演技力、存在感が凄かった。
広末涼子は前半では地味で目立たない感じなのだが、真相が明らかになってからの表情がすごい。
特にクライマックスの選挙開票結果報告会の場面での感情を殺したような冷たい表情。そしてそこから叫ぶ一言。本当に圧倒された。

また、中谷美紀も前半の華麗で華やかな表情と後半のギャップが激しく、黒いコートを着て暗闇で白い顔だけが浮かび上がるシーンの表情がまた素晴らしかった。

また木村多江鹿賀丈史、そして西島秀俊も実に良い演技だったと思う。


おそらく事前にストーリーを把握して観ていたり、初見がTVであったりしたら、ここまでの感想は持たなかったと思われる。観に行って良かった。