三遊亭円生襲名問題の近況は?

 一時期新聞にまで大きく取り上げられた円生襲名問題だが、3月に円生争奪杯落語会があった後は動きがない。一体どうなっているのかと思ったら、
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の中で現在の状況が語られた。番組のゲストとしてまず9/3,9/10の回で三遊亭鳳楽、続いて9/17,9/24の回で川柳川柳(かわやなぎせんりゅう)が登場し、それぞれの視点から状況を語った。このPodcastでは、今年の1月と5月に三遊亭円丈も登場している。それぞれが師匠または大師匠である円生についての思いも語っており、とても聞き応えがある。Podcastは期間限定の公開なので、興味のある方は急いで聞こう。

 5月の円丈の話では、円生争奪杯では決着はつかなかったものの、非常に和やかに終わり話し合いをできる雰囲気が出来た。ところがその後で今までなりを潜めていた三遊亭円窓が円生の長男の方を後ろ盾に急に名乗りを上げた。という話であった。

 今回のPodcastでは、まず鳳楽によれば、とにかく当事者で顔を合わせて話をしようということになり、円丈、円窓に連絡を取ったが、円窓が話に応じず対話を避けるため、集まることさえできず事態が膠着しているとのこと。

 次に川柳の回で円窓の情報が語られた。なんと、円窓が高座の上で客に向かって「円生襲名からは身を退くつもりだ」と語ったというのだ。これが本当なら、膠着していた事態が動きそうだ。

 この円生襲名問題については、私の情報ソースが主にこの「つか金フライデー」および「お台場寄席」のPodcastであり、円丈側の話ばかり聞いていたので、私はどちらかと言えば円丈贔屓だった。しかし今回の鳳楽の話を聞いた後では、「どちらが継いでも良いがどちらかと言えば鳳楽」という気持ちになった。

 円丈は円生を継ぎたいという気持ちもあるが、それよりも自分に知らされることもなく密室で襲名が決まってしまうことに対する反発が大きかったのではないかと思う。鳳楽はもう15年くらい前から円生を継ぐと言い続けていることもあり、円丈を認めつつも円生を継ぐ気持ちにブレはないが、円丈の方は「自分がならなくても良いが」のような言い回しを使うことが多い。最終的には鳳楽が襲名しないと収まらないと思うが、場合によっては番組内で冗談で言っていた様に、円丈が七代目円生、鳳楽が八代目円生なんてこともあり得るのだろうか。冗談と言えば、以前の番組で円丈が「鳳楽が円生になったら自分は小円生ならぬ大円生を名乗る」と言っていたのには思わず笑ってしまった。