例の「NASAが認めた」地球温暖化懐疑論に

In response to... - It’s the Sustainability, stupid!
において、
「ついにNASAが認めた!地球温暖化詐欺!」記事のホントのところ - It’s the Sustainability, stupid!
に私が付けたブコメ

この記事だけを見て原典を自分で確認せずに納得してしまったのでは、元記事に騙されたのと変わらないんだよね。

に対して

 いや全くおっしゃる通りで、そこはぜひとも皆さんにも頑張っていただきたいところ、ではあるのですが。何を以て納得すべきかというとこれもなかなか難しい。みんな相対性理論をどこまで自分で勉強した上で認めているのかというと、相当疑わしい。カーナビや原発相対性理論が正しくないと成り立たないとは言うけれど、それも自分が実験して確認したわけでもない。
 そしてそれは仕方がない事なのだと思います。我々が恩恵を受けている全ての科学技術(人文社会科学の技術も当然含む)について自分で確認を取ったらそれだけで何百年かかるでしょうからね。どこかのタイミングで「確認せずに納得」する必要があるのは、知識爆発の起こってしまった現代ではやむを得ない事です。
 ただ、そういう危うさを多少なりとも補うために、部分的にでも原文引用をおこなったりしてみました。もっと良い方法を思いつかれたなら(自分でもこれで十分とは全く思っていないので、きっとあるはずです)、是非ともお教えください。

とコメントを頂きました。

 私のブコメの意図としてはそこまで深いものではなく、読者に対して「少なくともリンク先ぐらいは確認するようにしないと、また同じように騙されてるかもしれないよ」という感じでした。この件に関しては、温暖化の話よりもむしろそちらの方を重要なテーマとして読ませて頂きました

 おっしゃる通り、確認できる範囲には限りがあると思います。極端な話、NASAでさえ地球温暖化の本当の原因を完全に理解できているわけではないのですから。素人のレベルでは、「偉い先生が言っているのだからきっと正しい」でも構わないと思います。ただし、「『偉い先生がこのように言っていた』という記事を読んだ」の場合は、その記事が先生の考えを正しく伝えているかどうかという疑いは持つべきでしょう。そして簡単に確認できる(リンク先に飛ぶ等)のなら、簡単に確認できるところまでは確認した方が良いと思います。今回の記事に関しては、文章表現の巧拙はともかく、原文を引用しつつリンクもしっかりと貼られていて自分で確認もできるようになっており、十分に丁寧な記事だったと思います。

 結局、書き手がどれだけ丁寧に書いたとしても、最終的には読み手の問題なんですよね。まあ最低限リンクで1つ前くらいまでは遡って確認するようにしたいものです。

三遊亭円生襲名問題の近況は?

 一時期新聞にまで大きく取り上げられた円生襲名問題だが、3月に円生争奪杯落語会があった後は動きがない。一体どうなっているのかと思ったら、
フジテレビブログ「ZOO」 - フジテレビ
の中で現在の状況が語られた。番組のゲストとしてまず9/3,9/10の回で三遊亭鳳楽、続いて9/17,9/24の回で川柳川柳(かわやなぎせんりゅう)が登場し、それぞれの視点から状況を語った。このPodcastでは、今年の1月と5月に三遊亭円丈も登場している。それぞれが師匠または大師匠である円生についての思いも語っており、とても聞き応えがある。Podcastは期間限定の公開なので、興味のある方は急いで聞こう。

 5月の円丈の話では、円生争奪杯では決着はつかなかったものの、非常に和やかに終わり話し合いをできる雰囲気が出来た。ところがその後で今までなりを潜めていた三遊亭円窓が円生の長男の方を後ろ盾に急に名乗りを上げた。という話であった。

 今回のPodcastでは、まず鳳楽によれば、とにかく当事者で顔を合わせて話をしようということになり、円丈、円窓に連絡を取ったが、円窓が話に応じず対話を避けるため、集まることさえできず事態が膠着しているとのこと。

 次に川柳の回で円窓の情報が語られた。なんと、円窓が高座の上で客に向かって「円生襲名からは身を退くつもりだ」と語ったというのだ。これが本当なら、膠着していた事態が動きそうだ。

 この円生襲名問題については、私の情報ソースが主にこの「つか金フライデー」および「お台場寄席」のPodcastであり、円丈側の話ばかり聞いていたので、私はどちらかと言えば円丈贔屓だった。しかし今回の鳳楽の話を聞いた後では、「どちらが継いでも良いがどちらかと言えば鳳楽」という気持ちになった。

 円丈は円生を継ぎたいという気持ちもあるが、それよりも自分に知らされることもなく密室で襲名が決まってしまうことに対する反発が大きかったのではないかと思う。鳳楽はもう15年くらい前から円生を継ぐと言い続けていることもあり、円丈を認めつつも円生を継ぐ気持ちにブレはないが、円丈の方は「自分がならなくても良いが」のような言い回しを使うことが多い。最終的には鳳楽が襲名しないと収まらないと思うが、場合によっては番組内で冗談で言っていた様に、円丈が七代目円生、鳳楽が八代目円生なんてこともあり得るのだろうか。冗談と言えば、以前の番組で円丈が「鳳楽が円生になったら自分は小円生ならぬ大円生を名乗る」と言っていたのには思わず笑ってしまった。

iPod touchをiPhoneに変身させるケース「Apple Peel 520」

iPod touchをiPhoneに変身させるケース「Apple Peel 520」が全世界に向けて発売へ - GIGAZINE

 これ欲しいなあ。SIMロックフリーで日本国内でも使えるなら。

 ただ問題は、「なお、対応モデルは初代から第3代までのJailbreak済みiPod touchとなっており」という部分。AppleJailbreak対策に乗り出そうとしている様だが、大丈夫なのだろうか。

 もう一つの問題は、たとえSIMロックフリーだとしてもauSIMカードではどうにもならないから、SoftbankなりDocomo(日本通信)なりに契約を変更または追加する必要があること。そこまでするなら、iPod touchからiPhoneXperiaに乗り換えればいいんじゃないか? とも思う。

 とりあえず、auの新スマートフォンIS03がシャープ製Androidで10/4に公式発表されるという情報があり、他にも幾つかスマートフォンが出るという噂もあるので、それを待つことにしよう。

検察によるファイル日付改ざん事件

テクノロジー : 日経電子版

 検察の筋書きにとって都合の良い日付に変わっており、書き換えた痕跡があったから検察の仕業だとばれた。ここで検察に不利な日付のままで書き換えた痕跡だけ残しておけば、ファイルの証拠能力を無くしつつ被告側が証拠隠滅の疑いをかけられる。ついでに被告のPCに日付書換ツールがインストールされていたという事実を捏造すれば更に説得力も増す。

 私の推理小説脳の中の検察ならこれぐらいのことをやってのけるのだが、現実の検察はそこまで万能ではなかったようだ。いや、今回は下手を打ったからばれてしまったが、明るみに出ないだけでうまく偽装できた事実がたくさんあるのかも?*1

 これらは妄想とはいえ、やろうと思えば出来てしまうし、今回見つかった事例でも巧妙にやっていたらばれなかった可能性もある。

デジタルデータ、厳密な保全が必要に

 今回の事件では、捜査当局が押収したFDをどのように取り扱っていたかも疑問視されている。デジタルデータが裁判の重要な証拠となりうるような場合、捜査当局はまず原本が改ざんされていないことを明確にする必要がある。例えば、証拠となるデジタルデータを押収した時点で媒体の完全なコピーを取ってからコピーの方を検証するなど、物理的な情報を保全しておく。セキュリティー会社では、デジタルデータの検証を委託されると記録媒体を実際に扱う様子をビデオに記録し、複製処理や更新処理といった経緯をすべて残すという手続きを踏むことが多いという。

 デジタルデータが裁判の結果を左右するほど重要な証拠として扱われる機会は今後も増える。データを扱う立場には、厳密なデータ保全と公正な扱いを証明する仕組みが必要になる。

いや全くその通り。

*1:前田容疑者の「時限爆弾」発言は、うまくやってのけたつもりだったのかな。

ニセ科学?ニセ占い?

http://b.hatena.ne.jp/entry/anond.hatelabo.jp/20100921010110

 本筋としては、子供に言うことを聞かせるために占いで騙すのはありか? ということになり、私は別に構わないと思った。

 ところで私が気になったのは、ブコメニセ科学という批判が何件も出ていることだ。

 血液型性格診断と言えば、ニセ科学の典型例としてよく挙げられるものだ。「血液型によって性格が異なるということが科学的に裏付けられている。」という主張はニセ科学に他ならない。

 しかし、血液型占いや星座占いと称して、科学の裏付けを主張しない場合もニセ科学なのだろうか?*1

 このケースでは、占い自体が教師による捏造であり根拠がないことは明白なので、教師が科学的裏付けを主張していることはないだろう。であれば、ニセ占いではあるがニセ科学という批判は的外れなのではないだろうか。

 ただし、生徒の間に血液型占いや星座占いが科学的であるという共通認識があり、教師がそれを利用しているという事実があるなら、教師自身が科学的であることを主張しなくてもニセ科学と言えるかも知れない。

 しかしそのような背景が分からないからには、ニセ科学という批判は勇み足ではないだろうか。

*1:ただし、「血液型占い」については、「血液型性格判断」と明確に区別されずに混同されている節があるので、「血液型占い」と称しても科学的裏付けを主張することはよく見られる。

民主党代表選 雑感

現職の菅直人小沢一郎を破って再選。

国会議員票は僅差。党員・サポーター票は菅氏が圧倒的に多く、地方議員票はそれにひっぱられる形で菅氏が多数を取った。

 ここで気になるのは、国会議員票と党員・サポーター票の乖離だ。
「永田町の常識は世間の非常識」などと分かったようなことを言ってしまえば済むのかも知れないが、あまりにも違いが大きすぎることに危機感を感じてしまった。

 私は菅代表の任期がまだ短く、この段階で交代するほどの失策はまだしていないということと、影の実力者小沢氏の虚像があまりにも大きく、期待が大きすぎる分反動が怖いという点から、菅氏を消極的に支持していた。だから小沢氏が勝った方が良かったとは思わない。しかしこの結果を素直に受け取ることはできない。

 国会議員の選択と一般党員やサポーターの選択を比べたとして、果たして一般党員の選択が正しく国会議員が間違っているのだろうか。

 国会議員には柵(しがらみ)があり、利害関係もある。だが、それだけで投票先を選んだとは考えたくない。仮にも政治家を志す人なのだから、日本の現在と未来を考えていないはずはない。そして、一般国民から見える景色の他に、国会議員だけが見える景色はもあるはずだ。
 国会議員は選良だから常に一般国民よりも正しいなどと言うつもりはないが、金と権力に弱い愚か者だと見下すのも正しいとは思えない。

 国会議員の方がより実物に近い物を見ており、一般国民はマスコミというフィルターを通して見ている。自分が見ている物こそが正しいと思うのは当然だが、このフィルターが偏光したり曇っていたりしていることを折に触れて疑ってみなければならないと改めて思った。
 その反面、巨星により近い方が重力の影響をより強く受けており、離れている方が自由な立場にある。とも言えるかも知れないけど。


 まあ私も、結果として消極的にせよ支持していた側が勝ったので余裕を持って話が出来るが、反対側が勝っていたら「投票しているのは何も分かっていないバカどもだ」ぐらいのことは思っていたのかもしれない。

立ち読みの是非

立ち読みって何が悪いの? - Togetter

立ち読み自体は、よほど度を過ぎない限りは許容されていると思うのだけど、

「本屋にとっても立ち読み客は必要な存在でしょ。」
「あなたも試しにやってみたら?立ち読み。誰も困らないから。本屋も作者も、どんどん立ち読みしてほしいんじゃないの?」

とまで開き直ってしまうのはおかしいよね。

あくまでも書店の裁量の元で許されているので、可愛げがあれば許容出来るものでも、あまりにふてぶてしいと許容の限度を超えてしまい、ハタキでパタパタしにきたり(今時無いかな)、漫画コーナーに全部ビニールをかけられたり、なんてことになってしまう。
まあ、好意に甘えているということは自覚しておこう。

苦学生が高価な洋書を暗記するまで立ち読みし続け、店主も黙認していた。などという話であれば美談にもなるので、立身出世しても恩を忘れないようにしよう。